雷

今年もゲリラ雷雨によって各地で落雷・停電が相次ぎ、中にはPCが落ちる・データ消失したという人・・・結構たくさんいるみたいですね。

「地震 雷 火事 親父」

この言葉、使う機会がそれほどない割にメジャー。
昔の日本人にとって怖いものの代表がこの4つだったみたいで、語呂よく並べた言葉らしいんですが。。。

「親父」ってそんな怖い?
え、悪代官より?

とか、しょうもないコトを考えましたが、どうやら江戸時代の庶民の流行り言葉みたいですね。
※オヤジ=大嵐説もあるようですが

「巨人 大鵬 卵焼き」的なやつです。

この怖いもの4つですが、地震・火事・親父に比べて「雷」に遭う頻度高すぎじゃね?

いまや「地震 雷 データ消失 復旧困難オーコワ」

こうやってブログ書いている間にも、そんなことになったら「ヤベェよ」と思い、回避方法を探していたら・・・。

見っけた!!
えらいもん見っけた!!

ご存じの方も多いかと思いますが、ブロンズ像としては世界最大の「牛久大仏」。

この頭のてっぺんの棒が、ただの避雷針ではナイっちゅうのよ!

雷が「落ちない避雷針」だっちゅうのよ!

何度かテレビでも取り上げられたことがあるようなのですが、お恥ずかしながら知りませんでした。

この落ちない避雷針、知れば知るほど落ちない気しかしない!

雷が落ちなくなるとか、ありえねーし!と、感じる人でも納得の「落ちない避雷針」についてまとめてみました。

雷は一年中落ちルンです

ゲリラ豪雨。
最近聞かれるようになったな、と思っていたら2008年の流行語。

ここ10年突発的な雷雨は増加傾向にあり、もはやゲリラではなく日本の気候自体が変化しているみたいです。

ゲリラ雷雨が頻発する季節は7~9月。

この時期だけ雷に注意しといたらええんかい(注意のしようないけど)と、思っていたら、日本海沿岸地域では冬の雷のほうが多いという驚愕の新事実。

雷奥深いわ!
詳しく解説していきましょう。

突然の雷!ゲリラ雷雨はやはり増加傾向だった

2008年「ゲリラ豪雨」という流行語で受賞した株式会社ウェザーニューズをご存知ですか?

日本の気象情報会社の草分け的企業で、ありとあらゆる気象情報サービスを提供しています。

まずは2017年7月ウェザーニューズが発表した、今シーズン(7~9月)のゲリラ雷雨の発生傾向をご覧ください。

2017年は過去3年平均の3割強と発表しています。
これはシーズンに入ったばかりの7月に予想されたもので、結果についてはまだデータがありません。

では、2016年はどうだったのか?

うわっ。
すっげーな。。。

なんと2016年は前年比1.9倍のゲリラ雷雨!
最も多かったのが千葉県の503回、次いで長野県458回、大阪府349回でした。

2017年特に印象的に残った雷と言えば、8月22日愛知県上空で水平距離20キロもの積乱雲「スーパーセル」ですよね。

動画見たけど世紀末やん!

しかも巨大な積乱雲から雷が6900発も落ちてきたらしい。
※雷の解析を専門的に行う民間会社フランクリン・ジャパン発表

ゲリラ豪雨の回数よりも落雷回数で統計とったら、2017年は間違いなく増加していると言えるのではないでしょうか。

年間雷日数が多いのは日本海沿岸地域に集中している

下の表は年間の雷日数が多い都道府県ベスト5。
※1981年からの過去30年間のデータによる平均値

順位 都道府県 雷日数
1位 石川県 42.4日
2位 福井県 35.0日
3位 新潟県 34.8日
4位 富山県 32.2日
5位 秋田県 31.4日

ものの見事に日本海沿岸部に集中しています。

さらに月別に落雷発生数を比較してみると、1位の石川県では12月・1月に雷が多いことが分かります。

にゃんと(ΦωΦ)
冬に雷が多いにゃん(ΦωΦ)

どうして夏より冬に多いのか、原因を探っていきましょう。

世界的に珍しい冬の雷現象。威力は夏の100倍以上!!

冬に雷が多い地域があるとは知らなんだ。

その地域在住の方なら常識かもしれませんが、知らない人も多いのではないでしょうか?

調べてみると、冬の雷は世界的に見ても「日本海沿岸地域」と「ノルウェーの大西洋沿岸」にしかない珍しい現象だそうです。

秋田県~鳥取県の沿岸地域に発生し、特に新潟県~福井県にかけては「激雷地区」とまで呼ばれるほどだとか。

冬の雷雲ができる仕組み

冬になると冷たい季節風によって海上に雲が発生し、その雲が日本海を横断してくる時に、冷たい季節風と温かい対馬海流との温度差によって、100m~数百mの低空に雷雲ができる。

さらに冬の雷は、夏の雷のように何度も放電を繰り返すのではなく一発雷と呼ばれ、「乾坤一擲(けんこんいってき)」「インドラの矢」

この一発にオレの全てを賭けてやる勢いで、強大なエネルギーで放電するのだそう。

1年中起こる落雷による被害額は年間推定2,000億

雷のせいで年間約2,000億もの被害が出てるのだそうな・・・。




億やでっ!?
毎年2,000億やでっ!?

どうしてこんなにも甚大な被害になるのか。

やはりPC・精密機器・半導体機器の普及と共に、落雷被害が比例しているからと言えます。

では、具体的に落雷による被害はどういったものが多いのか。
私達の日常生活の中で、起こり得るかもしれない落雷被害について考えてみましょう。

明日は我が身。PC落ちた→データとんだ→やる気消失

雷が落ちまくってる時に、停電してPCまで落ちた日にゃ~、きっと発狂絶叫するな。
しかもデータまでとんでしまってたら・・・。

気になってTwitterで検索したら、落雷のせいでPC落ちてる人が結構いました。


ご愁傷様です・・・と思った人!
明日は我が身ですよ!

火災保険に加入していれば、大抵の電化製品・電子機器は保険金で何とかなるかもしれませんが、消失してしまったデータは復旧できませんから。

当たり前やけど。

落雷による二次的被害は人命にかかわる重大事故につながる

2016年12月にNHK「クローズアップ現代」で放送された「落雷クライシス」という回。

「らくらいくらいしす」
平仮名にしたらオモシロ~。

この時の放送を見ると、データがとぶのも悲惨ですが、直接雷が落ちてなくても人の命に関わるかもしれないということが分かります。

しかも場合によっては、それが多数に上るかもしれないんです。

番組で紹介された、実際に起こった落雷クライシスをご紹介します。

  1. 都心の高級ホテルや超高層ビルなど、避雷針を備えているのに雷が外壁を直撃。
    コンクリート片が地上に落下する事故が相次いでいる。
    過去に東京都庁も高さ180mの外壁に落雷し、壁の一部がはがれ地上に落下。
    国会議事堂に落雷し頭頂部を直撃!御影石がガラスを突き破って食堂に落下。
  2. 2016年8月長野県。
    80人の人工透析患者が治療を受けている病院にて、落雷の影響により人工透析機が停止。
    予備電源が作動しなかったため、透析器は再作動しなかった。
    ※幸い患者入れ替わりのタイミングだったため、治療中の人がいなかった。
  3. 各自治体に設置されている「防災無線」。
    その特性上、高い位置に設置されていることが多く、落雷の被害にも遭いやすい。
    平成24年度だけで、防災無線が落雷を受けたという報告が全国で240件以上もあった。
    周辺に落雷した影響で故障してしまった場合、故障に気づくまで放置されることもあり、いざという時に使用できないケースが考えられる。

1.今のところ人への被害が出てないらしいけど、歩いていて上からコンクリートの塊が落ちてきたら恐ろしいことになるやん。

大手ゼネコンが調査した結果によると、同じように高層ビルの外壁に落雷の跡が確認されたケースは10件。

不動産の場合、資産価値に影響するので公表されないことが多く、10件という数字は氷山の一角だと専門家は話しています。

2.これってホンマに運が良かっただけですよね。

病院で停電して予備電源も作動しなかったら、人工透析機に限らず他にも重大な事故に繋がるに違いない。

3. 防災無線は使えるか毎日チェックしなアカンな。

落雷による被害額は推定2000億。今後もっと増える可能性も!

「落雷クライシス」でもチラリと触れられていたんですが「瞬停」って何?
チラリズムもええとこやん!と、思ったワタシ。

あまりにチラッとしかパンティ見せてくれへんし、もうちょい見たくなったので調べてみました。

正式名:瞬時電圧低下(または停止)

意味:雷などによる送電線事故の、除去までに生じる瞬間的な電圧低下or停止。
原因:送電線事故の大部分が自然現象によるもので、雷によるものは全体の83%。

損害保険支払額:20年前と比較すると、支払件数・支払額ともにウナギ登りに!

※参照)全国自治協会発行の落雷損害共済金請求の統計結果

予想される被害:
コンピュータのデータ異常・データ消失
工場等、生産ラインの停止
電源異常による不良品の大量生産
逸失利益(不具合を正常化するために休業等の措置を講じた場合の損失)

瞬停・・・。
かなり厄介なやっちゃな~。

一瞬で億単位の損失が出るのも頷けます。

地震も火事もオヤジも怖いけど、頻度と被害額でゆーたら怖い偏差値めっちゃ高いと思う。

どうやったらリスクを最小限に抑えることができるのか?
これがディザスタリカバリ?

使い方イマイチよく分からん。

大きな企業の精密機器から個人で使用している家電製品まで、落雷被害を防止する製品も売られているみたいなので、次いってみましょう!

きまぐれな雷を落とさない避雷針!

年中ドコにでも落ちる雷がもたらす被害が、いかに大きいのかが分かりました。

人的被害・経済被害、と精神的ダメージ・・・。

イラレで作ったデザインが作業中に突然ダウンする。
あ、ワタシ終わった・・・。意識が遠のく・・・。
心を無にしてひたすらコード書いたのに突然ダウンする。
お前は試合では負けたが、ケンカにも負けたんだ・・・。

あるよね?!
出来上がってもないのに燃え尽きて灰になることあるよね?!

ちょこちょこ保存しときゃいいのに、ノッてる時ほど忘れちゃうんですよね~。
そういう時は自分を責めるのみ(T_T)

でも原因が雷やったら、めっちゃム~カ~つ~く~!!!!!
雷許すまじ。

そこで使ってらっしゃる方も多いと思われる「雷ガード」
落雷による電圧異常を防止するためのものですが、なんとコレ絶対守れるわけではないんですよ。

直撃雷の被害は雷ガードじゃ避けられないのよ!!

落雷時には瞬間的に3,000~4,500ボルトもの高電圧が流れ、電線など高所にあるものに有害な過電圧・過電流が発生します。

過電圧・電流を雷サージと呼び、電話線・電源線・アンテナ・大気を通って屋内に侵入し、電子機器にダメージを与えます。

雷サージから電子機器を保護するための「雷ガード」という商品などもありますが、下の絵のように接続された電線(電話線・電源線・アンテナ)に落雷した場合(直撃雷)、パソコンやルーターを守ることは非常に難しいのです。

では、どうしたらいいのか?

雷が聞こえたら・・・。

  • パソコンや家電製品の電源を切る
  • 電源ケーブルをコンセントから外す
  • LANケーブルやアース線、テレビアンテナ、ケーブルなど外部を繋がっているケーブルをすべて外す

ここまでやってようやく保護することができるんですって。

でも外出中だったら?
就寝中だったら?
オフィスで仕事中だったら電源切るの?

結局、雷って落ちるんだし両手を挙げて降参するしかないのかね?

と、思ってたら・・・あったんです!
落ちない避雷針が!!!

無敵の避雷針とは落ちない避雷針なのだ

落ちない避雷針とは、株式会社落雷抑制システムズが開発したPDCE避雷針

こういうUFOみたいな可愛いフォルム。

コレ!これまでの、わざわざ落とす避雷針と違うんです。

落ちないんです。
落とさせないんです。

ワタシ、こちらの会社とは縁もゆかりもありませんが、「落ちない避雷針」と聞いてすっかり心奪われてしまいました。

とはいえ、「なんで落ちないの?」と疑問しかない!

落雷の原理から知ると、どうして落ちないのか腑に落ちすぎて目からコンタクト落ちました。
※いや、瞬きしろやw



雷は雲から一方的に落ちてくるのではなく、雲からの放電を地表からの放電で迎えているから落ちるんです!

新しい避雷針は、この落雷の原理を利用しています。

従来の避雷針は地表からのプラス電気を帯び、「マイナス電気よ!我にパワーを与えよ!」的な感じで、自ら放電を迎え入れていました。

この新型PDCE避雷針は、先がボール状になっていて真ん中の絶縁物によって、ボールの上半分にマイナス電気を帯電させています。

お迎え放電がナイので落雷しないってわけなんですね。

本当に雷が落ちないかどうかは数字を見れば一目瞭然

PDCE避雷針の試験・検査・認証は、フランスに本拠地を置くビューロベリタスが行いました。
※ビューロベリタスとは、製品の認証を行う認証企業で同業種で世界最大と言われるSGSと同じ規模を持っている。

効果
  • 5年間に渡り200ヶ所、PDCE(落雷抑制型避雷針)付近への落雷数を調査したところ、落雷情報・位置特定に200mの誤差はあるが、誤差を解析しても周囲への「落雷はなし」という結果に。
  • 同じ高さの風力発電タワー10基のうち、1基に「通常避雷針」もう1基に「PDCE」を取り付けた場合。
    1年間で、通常避雷針には4回の落雷。
    PDCEを取り付けた方はゼロだった。
  • ※参照)雷ブログ

  • 日本最大の仏像である牛久大仏。1992年の完成後、約15年間で5・6回の落雷を受けるが、2009年のPDCE設置後は一度も落雷被害がない。

【注意】条件によって落雷することがある
【例】冬の雷等に低い雷雲で、PDCEがすっぽりを覆われてしまった場合は、確実にPDCEに落雷する。

保護範囲 PDCEから半径約100m内は、相当高い確率で保護される

PDCE(落ちない)避雷針の設置例

設置施設 設置場所 その他情報
地球深部探査船「ちきゅう」 高さ120mのデリック上に取り付けられたPDCE避雷針。
船の【全長210m】をすっぽり覆う。
日本・アメリカが主導する統合国際深海掘削計画において中心的な掘削任務を担当。
巨大地震・津波の発生メカニズムの解明・地下に広がる生命圏の解明・地球環境変動の解明・人類未踏のマントル到達が目標。
野外イベント 東京ビッグサイト
コミックマーケットほか
過去に起きた落雷事故を踏まえ、夏に行われることが多い野外イベント・コンサート等の来場客を、落雷被害から守るために設置されている。
小名浜マリンブリッジ 4つの橋脚に各2基のPDCRE-MARINE型落雷抑制装置を取り付け 2014年韓国の同じ構造をした橋に落雷があり、ケーブルが燃え落ちて道路を支えきれなくなった事例を踏まえての措置。
ふくしま「絆」 福島県楢葉町沖合いの風力発電施設。 浮体式洋上サブステーション。世界初の海に浮かぶ変電所。
海上では落雷の標的になりやすいことから設置。
神奈川県相模原市
さがみ湖リゾートプレジャーフォレスト
マッスルモンスターに設置 標高370mの山頂エリアに高さ16mのアスレチック展望台があり、体験する人を落雷から守っている。
インドネシアテレコム バタム島112mの鉄塔に設置 毎月1~2回あった落雷がゼロに!!

落ちない避雷針で「日本全国雷落ちない化計画」熱望!

実はすでに1200ヶ所以上で設置されている、この落ちない避雷針PDCE。

開発した落雷抑制システムズは、2017年度中に累計1500ヶ所の設置を超えると予想しています。

2020年東京オリンピックが開催される頃までには、単純作業の機械化(AI化)計画が進められています。

ゲリラ雷雨年々増加中。

東京オリンピックで「NIPPONの最先端科学技術見せたるけぇのー!!」と意気込んでても、何の対策もしていなければ雷ドーーーン!!一瞬で終わりッスから。

モノを動かすには一旦電気に変換しないと動かないんだから。

電気に代わるものがナイ以上、雷ドーーーン!!を回避することが最重要ではないでしょうか?

ちょっとちょっと~!
パソコンのデータから人命から大きな経済損害まで、色んな物を奪ってしまう落雷リスクについて、も少し本気で「落とさないための対策」を考えなアカンのちゃう~!!

と、いうような話を、会社の人・家族・友達に暑苦しいほど熱く語っていた出がらし千晶ですが、皆なんか反応がビミョーやねん。

この温度差ナニ?

やぱ雷って落ちて初めて怖さに気付くんかな?

失って初めて気付いたときには、大切なモノはこの世にねぇんだよ~~(TдT)
※あ、藤子 不二雄Ⓐ作「プロゴルファー猿」の3本目のドライバーは、落雷のおかげでできた「雷電」だったわ。雷が落ちて手に入るパターンもあるにはある。

日本全国の高い場所にPDCE取り付けて「日本全国雷落ちない化計画」を進めるべきと、日本政府にお願いしたいところやけど、雷が落ちて初めて怖さに気付くまで・・・。

とりあえずワタシはこうしときたい。